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第1章 第3話(裏) スカイハイツ鶴澤の美女ヒカル1

【この回で書かせて頂く内容は扉本編中の第1章3話で
木林と武市が北尾のマンションに乗り込んだ後マンション
のオートロックを解除する為に木林のアルバイト先の客で
ある北尾と同じマンションに偶然住むヒカルに開けてもらい
北尾の部屋に乗り込んだ後に木林がヒカルの部屋に戻って
行ったシーンの本編で描けなかった部分です。】

しかしさっきの北尾の部屋はいったいどうなってんのや?
俺は武市と北尾と別れた後、俺達の為に北尾の住むスカイハイツ
鶴澤のオートロックを解除してくれた、もとい解除する為に
利用してしまった俺のバイト先【レディースBARロビンフッド】
のお客様であるヒカルさんの所へ行く為に、再度あの禍々しい
色のしているマンションへ戻ろうとしていた。

ロビンフッドのマスターのシンジさんにも水商売の
お客様は自分のお店終わったらノリで来てくれる
けど普通のOLさんや主婦の方はわざわざ来てくれて
るんやから特に大事にしろと言われているしな。
ヒカルさんは俺のお客さんでも特に美人やし
ここはあの禍々しい色したマンションに突入して
でも会いに行くのが真の男というもんや。

ヒカルさんは普段はスポーツジムのインストラクターを
している。
普段から身体を動かしているだけあり多少胸は
小さめであるがそれを差し引いても抜群の
プロポーションを保っている。
出身は京都で高校時代からやっていたダンスを大学で
する為にこっちの大学に来てそのまま将来なりたかった
職業であるスポーツジムのインストラクターになり
この鶴澤に住むことになったらしい。

大学時代に仲の良かった友達の大半が地方から出て
来ていた人が多くその友達の人達がこぞって卒業と
共に地元で就職してしまい地方へ帰られたとの事。

そんな中寂しかったヒカルさんはロビンフッドへ
飲みに来るようになり俺がロビンフッドでバイト
し始めた時には既に常連さんであった。

マスターが言うには俺は年上の水商売では無い
OLさんの方が合うだろうとマスターのはからいで
俺がロビンフッドにデビューしたその日にヒカルさんに
付けて貰った。
レディの扱いには自信があった俺も京風美人の
ヒカルさんには最初は緊張したが会話の中で
ヒカルさんが

「私京都から来たんよ~
今はずっとこっちやけどね。」

と話してくれた返しで

「ホンマですかっ!
なんや~京風美女やと
思ってたんですがホンマに
京都出身あったんですね~
僕大和撫子と言う方に
始めてお会いしましたわ~
うお~今日はめっちゃラッキーな日やぁ」

の台詞に大うけしてくれて一気に仲良くなれた。
それからはずっと指名で来てくれて俺もヒカル
さんを接客できる日は正直気を使わなくて
良いから楽だった。

しかし俺とヒカルさんは付き合っているわけでも無い。
ヒカルさんと初めて店で会い1か月後くらいに
ヒカルさんが酔った日に家まで送って行った時
始めて肉体関係になってしまったが
ヒカルさんは俺に彼女が居ると思っていて
付き合う云々の話には進展していない。

彼女なぁ・・・
どうなんやろ?
俺には高校の時からの腐れ縁のような
関係の子が今同じ大学に居る。
豚に追いかけられるようなアホな女の子では
あるが正直好きか嫌いかと聞かれたら
好きなんだろうと思うがまだSEXも
していないのに相手が勝手に彼女と思い
この俺に色々面倒事を持ち込んでくる
女の子である。

しかしそれを否定も拒否もしていないのだから
この俺も彼女と認めているのかな?
まあ微妙な関係なのである。

俺はスカイハイツ鶴澤の
玄関口で今日二度目となる
ヒカルさんの部屋番を
プッシュすると

「ヒデ君!
おそいよ~!
ってか何でヒデ君また外に居るん!?」

ヒデとは俺がロビンフッドで働いている
時の名前だ。

男であってもそう表現するのか
どうかは知らないが所謂源氏名である。
マスターのシンジさんに何か名前を考えろと言われた時に
咄嗟に思いついたのが弟の名前だったので拝借した。

第一声が若干キレ気味のヒカルさんだったが
また外に居ることの方に疑問が湧いたのか
語尾でトーンが下がりこれは十分収集がつくレベル。
俺は全容を話す訳にも行かないので咄嗟に嘘はつかずに
ヒカルさんを宥める言葉を考える。

「ホンマ遅くなってごめんっヒカルさん。
さっき言うてた俺の友達がな~
わけの分からん事言うて大学辞める言い出して・・・
それで友達と2人であの手この手で説得したんやけど
エライへこんでてなぁ
そいついっつもメガネめっちゃ
光ってる奴やのに
今日はメガネもエライくすんでてな~
家で1人で置いとくと死にかねんから
実家が近くやさかい今実家に送り届けてきたねん。
それで急いでヒカルさん所へ戻って来たから
また外やねん。
ホンマごめんっ!」

俺は必至でインターフォン越しに
弁解した。

ガチャッ

オートロックの施錠が開錠された音が鳴る。

「ヒデ君のそういう友達思いの所・・・
好きかなぁ・・・
早く来てね。」

「あっうんっ!ダッシュで行くからっ!
エレベーター使わず階段駆け上がるよっ!」

災い転じて福と為し過ぎやろっ!
さっきの俺の言い訳で
ヒカルさんのポイントあがってんよ~
俺は天才か~!
そう思いながら本当に階段を駆け上がる俺。

というのもあのエレベーターは武市がヤババイと
言っていた何かが居たので正直俺には見えんが
今さっきエレベーターの前を駆け抜けた時もまだ
暗く見えたのでヤババイ事には変わりないので
使わないに越した事はない。

まあ何が出て来てもレディを目の前にした
この俺の邪魔をする輩は生きてる人間であろうが
死人であろうが霊体であろうが蹴り倒すことに
変わりないけどな。

そうは思うが本当にこの北尾やヒカルさんが住む
スカイハイツ鶴澤はヤババイようだ。
ヒカルさんの部屋は7階。
俺は今5階まで猛ダッシュで駆け上がったが
どの階も暗く見える。
武市の様に何が居るかまでは見えないが
俺にはヤバイ場所に行くとこの愛用の
特注の踏んでも折れないカーボン製の
度入りグラサンが前が見えない程に暗くなる。

「アカンわ。
まだ暗いやんけよ~
しかしこんなヤババイゾーンに
ヒカルさん住んでて大丈夫なんかな?
ここはこの俺が男としてヒカルさんだけは
守らななぁ・・・
まあ北尾はその次やな。
美貌の違いよ
北尾お前には武市がおる。」

俺は6階から7階に駆けあがり
そんなアホな独り言をつぶやきながら
ヒカルさんの部屋の前まで辿りついた。

このフロアも他のフロアと同じく暗く見えるし
ヒカルさんの部屋もまだドアが
開けられていないけど暗い。

俺はインターフォンを押すとしばらく
して中から光さんが鍵を開けてくれた。
ドアが開くと俺の手をいきなり何かが
引っ張り部屋に引き込む。

「なんやっ!
どこのどいつやっ!
こらっ!レディの部屋で・・・」

「ヒデ君・・・」

「あれ?
あっ・・・
ヒカルさん・・・」

えっ?今俺は何か変な冷たい手に
腕を掴まれ部屋に引き込まれた気が
したんやが・・・
気のせいか?

しかし思った通り北尾の部屋程では
ないがヒカルさんの部屋も暗い。
既にグラサンは外していたので
やや視力は下がるが暗いよりは
いくらかはマシで十分見える。

ヒカルさんの部屋は電気がついて
いるのだがそれでも天候が悪く
曇りの日の昼の閉め切った部屋の
中くらい暗い。

「どうしたん?ヒデ君っ
怖いよ~」

ヒカルさんっ・・・
何で下着姿なん?
いやそりゃ・・
俺もやる気満々で来たんやけど・・・

ヒカルさんは上下お揃いの黒の下着姿で
部屋で居た。
既にもう数回肉体関係はある仲とは
いえヒカルさんは良識ある社会人で
しかも大和撫子なのだ。
そして決してロビンフッドのお客様の中でも
エロキャラでは無い。

「いや・・・
ごめん。ヒカルさんが今俺の手を
引っ張ったんやでな~?
何か誰か他の人に引っ張られた気がしたねん。」

「えっ?私?
引っ張っていないよ~
もうっ怖い事言わんといてよ~ヒデ君っ
さあそんな所に立っていないで早く~」

今度は本当にヒカルさんの温かい手に
引かれて俺はヒカルさんの部屋に連れて
行かれた。

やっぱり何かおかしいなぁ・・・

この部屋もヒカルさんも・・・

俺はそう思いながらヒカルさんといつも
食事やお酒を楽しんでいるリビングの
ヒデ君専用と言う張り紙が張られてある
カエルの形のした椅子に座る。

「ははっ・・・
ヒカルさん?
俺はめっちゃセクシーで
嬉しいんやけど・・・
今日は何で既に下着なん?」

「えっ?
あっホントや・・・
私何で下着なんやろっ・・
・・・・
あっそうやねん。
ヒデ君聞いて~
さっきねヒデ君が最初に家に
来ようとしてくれて友達の
所に行くって電話くれたでしょ?」

えっ?
自分が今下着姿って解ってなかったんか?
ヒカルさん・・・

何かさっきの北尾ほどではないけど・・・
何処か変やよなぁ・・・
まあ北尾が変なんはいつもの事やが
ヒカルさんはいつもまだ学生である
俺に社会人としての
マナーすら教えてくれるほどまともな人
やさかいなぁ・・・
ことさら気になるなぁ・・・

しかもいつもの清楚な和風美人のヒカルさんやなく・・・
何処かエロさ2割増しというか・・・

ヒカルさんはダンスをしていたけあり凄く
身体が柔らかく経験も豊富で
性技にも長けていたが
普段はそんな風には見えない。

俺より6歳年上の24歳。
慣れていて然るべきなのだが・・・
今日はたまに酔って俺がお持ち帰りされて
しまった同じテナントのスナックで働く
10歳くらい年上のお姉さま方と居るような
気分である。

「うっうん。」

何かを急いで俺に伝えたいのか
ヒカルさんは俺の隣に座り
服を着ようともせずその艶めかしい
肢体を黒の下着のみで隠した格好で
矢継ぎ早に話す。

「それでヒデ君と電話を切った
後ね。
急に何か眠くなっちゃって・・・
私そのまま寝てしまってたねん。」

ヒカルさんはここで少し会話のペースが
落ちそれに比例し明るく高めの声の
トーンも落ちる。

「うん。それでっ何かあったんか!?」

俺は無意識にヒデ君専用のカエルの
椅子から身を乗り出し北尾の耳を
引っ張る時くらい勢いづいていた。

「えっ?どうしたのっ!?
ヒデ君っ私まだ何も言っていないのに・・・
どうしてそんなに怒ってんの?」

俺が心配そうに怒りに満ち溢れた表情で
ヒカルさんの話の続きをせかしたのが
ヒカルさんには奇妙に映ったのか当たり前の
ように突っ込まれる。

俺が焦っていたのは先程、北尾のマンションで
経験した北尾に現在進行形で降りかかっている
霊障にその霊障がこのマンション全体に降りかかって
いる事を身をもって感じていたからであろう。

「いや・・・
何かヒカルさんの様子が・・・
その・・・
心配でな・・・」

北尾の耳を引っ張るような俺の
勢いもひとまず収まり今度は
落ち着いた表情で心の底から
そう思ったのでそのまま伝えた。

「ヒデ君・・・」

ヒカルさんは何か怖い目にあぅたのか
隣に座ったまま俺の手を握り話し出す。

「そう。
それでね・・・
急に眠くなり寝ていたんだけど・・・
私生まれて初めて金縛りなのかな?
あれが金縛りなら金縛りに
なっちゃって・・・」

うお~!やっぱり・・・
ヒカルさんにまで霊障がっ!
北尾許すまじっ!
俺は何故かヒカルさんへの霊障の
怒りの矛先を北尾に向けていた。

【スカイハイツ鶴澤の美女ヒカル1 終わり】



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プロフィール

千景

Author:千景
私は他の一夜限りの思い出話という官能小説を今も書き続けております。今回はホラー小説扉筆者の冨田さんより扉の官能部分に当てはまるシーンの描写のご依頼があり引き受けた次第でございます。本編のイメージを壊さないよう精一杯書かせて頂きます。

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