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扉シリーズ 第3.7章 色情霊討伐チーム3 消えた2人に残った2人 冨田武市


俺は耳塚南高校の同級生で同窓生の持村という男と最近出会った。

やつの本名は持村とか書き【モチムラ】と読むのだが
高校2年生の頃に、やつに【モツ】という面白いあだ名が
付いてからは、皆奴をモツかモツムラと呼ぶようになった。

あだなの由来は奴が男性器の事をしょっちゅう【イチモツ】と
言い、【イチモツ】の話ばかりしていた事が起因だ。

勿論あだ名をつけたのは木林。

「お前イチモツ、イチモツうるさいねんっ!
そんなにイチモツが大事かぁ~!
そんなにイチモツが大事ならお前は今後
モチムラやなくモツムラと名乗るべきなんよ~」

という木林の一言でその日からモチムラはモツムラになった。

同じクラスの者なら女子すらモツムラ君と呼ぶようになったのだ。
挙句には先生までもがモツムラと呼ぶようになる。

クラスに世界でも指折りのアホな男カワシタという男が
居たが奴は

「女子がモツ、モツ言うのん聞いていたら
何か興奮するわ~」

と鼻の下を伸ばしていたがこいつは本物のアホであった。

風の噂によると、あの俺や木林も行きあっちゃんが霊障を受けた
原因となった本物の心霊スポット・・・
いやあそこは心霊スポットなどという生ぬるい物ではない
【八龍】
に俺たちより先に、面白半分で足を踏み入れ入院中とか聞いているが
奴は今どうしているのだろう?

あんな奴でも同級生。
どうか無事で居て欲しいものである。

そのモツムラ通称モツの彼女が色情霊と化した、俺たちの高校時代の
元教員の仲間義男に酷い目に合い精神を病んでしまった。

酷い目とは色情霊に合される酷い目とは大半が犯されたり性的な
拷問を受けたりすると聞いていた俺は、救出時にモツの彼女の美智子さんにも
会ったが具体的に義男に何をされたか聞けるはずも無かった。

しかし俺でなくとも木林もモツも美智子さんの身に何があったかは容易に
推測できたであろう。

怒りに震えたモツが俺に、自ら美智子さんの敵討ちをしたいから
普通の人では触れる事すらかなわない霊体との戦い方を教えて欲しいと
言ってきたのだ。

俺は俺自身、霊能者として修行も何もしたわけではないので
叔母の兄弟弟子であった伊田さんを紹介する為にこのGENS,BARに
モツを連れて来ていた。

木林はひとしきり店の女の子と会話を楽しむと北尾の住む、北尾所有の
スカイハイツ鶴澤に西口さんの部屋から移った斎藤アズサに陽子さん、美智子さんの
護衛の為に、彼女たち3人が住む隣の部屋に戻る。

そして同じく一緒に飲んでいた北尾は店が閉店となりスタッフの女の子たちが
帰るときにリョウコさんと一緒に消えて行った。

この時俺の拳を握る手首が反り返っていたのは言うまでも無い。

そして店に残る俺、モツ、店のオーナーの伊田さんは
閉店後のGENS,BARのBOX席にソファに座り、話をしていた。

「モツちゃん、それでは
モツちゃんの彼女を酷い目に合せた・・・
うん・・・その色情霊なんだがね。
色情霊と言うのは・・・
生きている人間と交われば交わるほど
その霊力は増すんだよ・・・
君たちが出会ったそのヨシオという色情霊は
間違いなく出会ったときより今の方が霊力が
上がっていると思って間違いないね。」

「それ・・・俺も感じました。
伊田さんから借りた霊具で殴ったら普通に
散華する浮遊霊たちと違い、ヨシオは木林の
霊具のつけた足で蹴られても蹴られた部分は
散華するけど、またすぐに元の姿に
戻るんすよね。」

「ほほう・・・
もう再生までできるほどに
なっているのかい。
そいつは難儀な色情霊だね~
という事はもしかしたら
超高速再生を起こすように
なるのも時間の問題かもね。
だとしたら霊具も今の物では
戦えないね~
モツちゃん君、私に弟子入り希望だったよね?
仕事が終わってからで良いから
来れる日はうちに来て霊具作りを
手伝わないかい?
君用の物。それに万が一の事を考え
富ちゃんとキバちゃんにも超高速対策用の
霊具をこしらえようと思ってね。
ただこれには少し日数がかかるんだよ。」

伊田さんは低いトーンでゆっくりと一言一言を
噛みしめる様にモツに言い聞かした。

モツは真剣な表情で何度も深くうなずき最後に

「はい。
宜しくお願いします」

と伊田さんに頭を下げた。

俺はたかだか義男ごときになんで
こんなに多くの人が出張りそして
多くの女性が苦しめられなければ
ならないのだと憤りを感じて仕方がなかった。

⦅扉シリーズ 第3.7章 色情霊討伐チーム3 消えた2人に残った2人 冨田武市⦆



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プロフィール

千景

Author:千景
私は他の一夜限りの思い出話という官能小説を今も書き続けております。今回はホラー小説扉筆者の冨田さんより扉の官能部分に当てはまるシーンの描写のご依頼があり引き受けた次第でございます。本編のイメージを壊さないよう精一杯書かせて頂きます。

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