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扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド2

俺は迫弟達と別れると

陽子さんの車で俺がバイトする

ロビンフッドというレディースBAR

に陽子さんがバイトするスナック楓のある

テナントビルに向かっていた。

道中、迫弟達を虐めているように

見えたと陽子さんに弄られながら

車で12~3分くらいの場所にある

テナントの駐車場に着く。

ロビンフッドは3階にあり

楓は5階にある為、3階で

エレベーターが止まると陽子さんは

エレベータの中から手を振りながら

俺を見送っていた。

俺はバイト先のロビンフッドのドアを開け

「おはようございますっ!」

と挨拶をしながら店内に入ると

既に来ていたマスターが

カウンターを布巾で拭いている。

俺は焦って年長者のしかも

この店のボスであるマスターに

下々の人間がする仕事などさせれぬと

思い率先してマスターの所へ駆け寄り

「マスター貸してくださいっ!

拭き掃除なんて僕がしますからっ」

と言うとマスターは

「おうっ!ヒデ君おはようっ!

今日はまたビシッと決めて~

しかし相変わらず真っ黒やな~

はははっ

ああ拭き掃除は俺がするさかい

ええよっ

ヒデ君はお客さん来るまで歌の練習でも

しておき」

とカウンター拭き交代を却下された俺。

「いや・・・

しかしボスにこのような

下働きさせれませんって」

「はははっ

ヒデ君は確か元陸上部あったか?

礼儀正しいなぁ~

きっと社会に出てからも

その姿勢を貫いてたら

君は出世すると思うよ~

あっでもね。

この拭き掃除もトイレ掃除も

この店は俺がするべき事やねん。」

マスターは手際よくカウンター拭きを

終わらせると布巾をカウンター内の

水道で洗いながら俺を見てそう言った。

「いや・・・

カウンター拭きもそうですが

トイレ掃除なんて俺しますって・・・」

俺は何でマスターがこんなに

掃除好きなのだろうと思い

不思議でその理由が知りたくて

少し食い下がってみる。

「ヒデ君ね~

今のその律儀な姿勢を崩さないのは

社会に出てから大事やけど

もしかしたら君のポテンシャルなら

サラリーマンは向かないかも

知れないから将来俺みたいに店持つか

もしかしたらもっと別の自営をするかも

知れんな~

もしそうなったら僕の事思い出して

欲しいんやけどなぁ

会社も店も家もそうやけど

掃除は特にトイレはな

そこの主が掃除するもんなんやで。

そうすることにより店なら繁盛するし

家なら金回りも良くなるもんなんやわ。」

マスターは真剣に俺に自ら掃除を

率先してする理由を教えてくれた。

マスターは今37歳で20代の半ばくらいまでは

住宅メーカーの営業をしていて

トップセールスマンであると聞いた事がある。

その後会社勤めをしているのが

バカらしくなったという理由で

この店を始めたらしい。

経験のある職種での独立をしなかったのは

元居た会社の連中と業界で顔を

合わせるのが嫌だったという理由らしく

今のような女性向けのBARにしたのは

話す事だけは元々好きであったから

人と話す仕事がしたかったから

らしい。

そしてどうせ話すならおっさんより

レディの方が良いだろうと言う安直な

理由らしいが今マスターが俺に

話してくれた事は今後の俺の人生に

大きくかかわるくらいの金言になったと

俺はこの時思った。

マスターの有り難い言葉も頂き

今日は先輩の27歳の浩二さんと

23歳の修二さんがまだ来ないが

先にお客様がやってきた。

浩二さんも修二さんも昼も勤めているので

出勤はいつも開店後になる事が多い。

俺はカウンター内から

「いらっしゃいませ~」

と笑顔で入って来た2人組の

30代前半くらいのレディと20代半ばから

後半くらいに見えるレディに

おしぼりを差し出した。

「あれ?

久しぶりに来たら

新しい子?

店長?」

俺から見て右側に

座ったかなりエレガントな

黄緑色のスーツに髪や

胸元にも金色のアクセサリーに

宝石まで付いている物を身に着けて

いる女性が店長に話しかける。

「ええ。

ミナコさん。

最近うちに入ってくれた

期待の星のヒデ君です。

可愛がってやって

下さいね。

ヒデ君こちらミナコさんに

ユリさん。

オープン当時からお世話に

なっているお客様やから」

とマスターが俺を紹介して

後ろからマスターの手と

美奈子というプレートが

かけられたマーテルの

キープボトルが

出て来た。

かなり慣れてきた年上のレディの接客も

こんなエレガント貴婦人系は俺の担当ではなく

いつもはマスターや浩二さんが相手してくれる

事が多いのでさすがに俺も緊張しながら

「あっ!

先月から入りましたヒデですっ!

ミナコさん、ユリさん

宜しくお願いします!」

俺は今日ここに来る前に

迫弟達が俺にしたように

直立不動でお辞儀をした。

ミナコさんは30代前半くらいの

エレガント美人でその横に座った

ユリさんは紺系のスーツをビッシリ

着こなし20代後半くらいか眼鏡を

かけた言い方は悪いがエロDVDの

女教師物に出て来そうな感じの方だった。

「凄く若そうに見えるわね~

ヒデ君。

店長~この子金の卵よ。

大事にしなさいね。」

ミナコさんが俺の挨拶を受け

店長にそう言った。

「よろしくね。ヒデ君」

その後初めてユリさんが口を開いた。

透き通るようなクールな声が

俺のツボだが今は目の前のミナコさんの

何とも言えない威圧感に抑えられ俺は

色気という名の霊障にかかり動けずにいた。

「おっヒデ君。

ミナコ社長のお目にかなった

みたいやな~

さすがミナコさん。

この子は僕も期待していますよ~

うちの店ではなく

もっと将来のヒデ君に

期待しているんですがね。」

マスターが色気という名の霊障にかかり

金縛り状態の俺を

助けてくれてミナコさんとユリさんの

水割りを作ってくれていたが

俺もマスターに何をさせてるんだと

正気に戻り氷を入れアイスピックで

水割りのグラスを掻きまわすと

おしぼりでグラスを拭き美女2人の

コースターの上に差し出した。

「お待たせいたしました。

ミナコさんって社長さんなんですか?」

俺はグラスを差し出すと同時に

そう聞いた。

「ええ。

親がそうだったから

私もそうなっただけでね・・・

別になりたくてなった

わけじゃないのよ。」

大きな瞳で見据えられながら

少しブラウンのカールした

髪先も黄緑色のスーツの

中の白のブラウスの中の大きく開く

胸元も全てが学生の俺には

刺激が強すぎる。

「ヒデ君。

ミナコさんはね。

若耶麻にある江戸時代から続く

老舗呉服店の社長さんの1人

娘さんなんやよ。

ラッキーなことにまだ独身やで

そしてユリさんはミナコさんの秘書。

この町にも店舗があるんやで~」

秘書・・・

ユリさんは秘書か~

そう言えば秘書っぽい!なんか!?

本物の秘書を知らない俺は

この後秘書と言えばユリさんを

イメージしてしまいそうに

なるくらいユリさんの秘書イメージが

強く頭に残りミナコさんは呉服店の

社長さんと聞きその秘書のユリさんとの

ツーショットの刺激に19歳の俺は

こんな2人を満足させる技

俺にあるか~よっ!と思い

「そうなんですね~

何かエレガントで知的な感じが

しましたものっお二人ともっ!

僕お二人のような大人の女性を

満足させれる技まだ未収得ですから

何か歌わせて頂きます。

ミナコさんどんな歌が好きですか?」

「ヒデ君なら

そこに立っていてくれて

いるだけで良いですよ。」

とユリさんは怖そうな見た目とは

裏腹に優しい言葉をかけて下さる。

「まあ私もそんなに

気を使わなくてもて

言ってあげたいんだけど

ここは少し苦労をさせて

あげようかしらね?

ヒデ君が産まれた年の歌を

何でも良いから聞きたいわぁ」

とミナコさんがいきなり

無茶ぶりをしてきた。

(うおっ・・・

おっ俺の産まれた年の歌・・・)

「産まれた年にできた

歌ですかぁ・・・

すみません。

ちょっと探してみますね。」

俺はカラオケのデンモクで

自分の産まれた年

1975年に出来た歌を探し

学校の音楽の時間に習った

なごり雪をみつけて歌い出した。

予想外に忙しくなるこの日

俺は最初からエンジン全開の

接客をしていた事を後で

後悔することになるのだが・・・

⦅扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド2 終わり⦆



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プロフィール

千景

Author:千景
私は他の一夜限りの思い出話という官能小説を今も書き続けております。今回はホラー小説扉筆者の冨田さんより扉の官能部分に当てはまるシーンの描写のご依頼があり引き受けた次第でございます。本編のイメージを壊さないよう精一杯書かせて頂きます。

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