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扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド4

幸子さんが芳恵さんの横で

スラリと足を組みながら

少し前のめりになり俺に

質問して来た何処の心霊スポットへ

行ったのかと言う問いかけに

俺はここ最近ゴリラもとい

武市との行動を振り返った。

本来ならスカイハイツ鶴澤と

言いたい所であるが

あれは心霊スポットというより

ただのマンションで今も住人が

多数住んでいて俺の高校時代からの

武市との共通の友人の北尾が

霊障を受けた特異なマンションであるが

今は武市の叔母さんの甲田先生の

お弟子さんであるAYAさんという

一度はこの店に招き接客をしたい

美人霊能者により北尾の部屋に飾ってあった

絵画が原因で起きていた事と解り

完全には解決には至っていないが

とりあえずはスカイハイツ鶴澤自体は

心霊スポットでは無くなった。

となると俺が知っているではなく

行ったとなるとやはり

八龍か?

そう思い俺は

「そうですね。

僕が最近行ったとなると

八龍ですかね?

あの耳塚市にある

元は料亭旅館なのですが

大学の同じ科の選考の子が

僕の友人のゴリラに

連れて行ってと言ってきて

結局住所不定者まで連れて行くことに

なり最終的には5人パーティで

探検してきましたが」

俺が八龍に行ってきたことを

思い出すようにして話すと既に

酔っている芳恵さんは俺の背中を

バンバン叩きながら

「あはははっ!

もう~ヒデ君めっちゃ

おもしろいからっ!

何で住所不定者とか言うんよ~」

芳恵さんの攻撃力が

酔いと共に上がって来る。

これこそバッカスの力を借りた

バーサクという能力なのかい?

と思いながらも

今日はいつもの薄手の

黒のシースルー気味の黒の

カッターシャツで無くスーツなので

防御力はいつもより高めなので

まだ耐えれる範囲ではあるが

あのアホアズサが可愛く思えるほど

芳恵さんの張り手は痛い。

(そういや俺最近

マジで背中叩かれ率

高めやよな~)

そんなどうでも良い事を考えつつ

俺は既に空である芳恵さんのグラスに

これ以上背中叩かんどいて下さいという

念を込めながらバーサクの元を

注ぎ氷を足しマドラーで混ぜると

コースターの上に差し出す。

しかし俺の話にもっと食い付いたのが

多分俺の予想では切れ長瞳の霊感美女

もしくはオカルト好き美女である幸子さんが

足を組み替えながら

「芳恵ちゃんと同じく

私もそこ少し突っ込みたかったんだけど

ヒデ君っ八龍に行ったんだ~

ゴリラ君と・・・

どうだった?

面白かった?」

そう来るのかい!?

お姉さまっ!

心霊スポットに行って面白い?

などと聞いて来るのはかなりの

好事家である証拠である。

普通は怖かった?

とか何か見た?

とかでしょ!?

そうかい!そうかい!

幸子姉さまっあなたも

かなりの好き者のようで

と内心ほくそえみながらも

「そうですね~

まあ一緒に行った

メンツ的には面白く

なってしまわない

方が不思議というメンツ

でしたからまあ・・・

面白かった事には

変わりはないのですがね・・・・

ははっ」

芳恵さんはついに

酒がまわりすぎたのか

それともここに来るまでに

飲み過ぎていたのか

はたまた俺を叩き過ぎて

疲れ立てたのか今度は

幸子さんの腕に絡みつくように

なり寝てしまった。

幸子さんはそんな

芳恵さんの頭を撫でながら

視線は俺を見据え

「へ~

そう・・・

面白かったのね~

あのねっ

実は明後日の

土曜日の夜なんだけど・・・

私ねこの芳恵ちゃんと

後まだメンバーは正式には

決めていないんだけど

ちょっと余興でね

心霊スポットへ行って

みない?

という話になっているのよ~

1人は多分うちの弟を

連れて行くんだけど

それでね場所はヒデ君が

行った八龍か

それとも三滝町にある

達磨亭を考えていたんだけど

ヒデ君どう思う?」

やっぱりか~

やっぱりやんな~

てか八龍はアカンでしょ!?

余興で行くほどの

レベルちゃうからっ

あの変なジジイとかに

出くわしたらどんなことに

なるか・・・

それにあれ以来武市も体調悪い

みたいやしな~

アホアズサも学校け~へんし・・・

どないしたにゃろ?あいつ・・・

週末あいつのアパートに

乗り込んでみるか・・・

それでもう1つが達磨亭って

今日店に来る前に迫の弟が

言うてた所か・・・

う~ん・・・

どっちもモノホンやん・・・

達磨亭は迫の弟の友達の姉ちゃんが

霊障にかかってる感じやしなぁ・・・

俺は幸子さんがいくら

好事家でも危険と解っている

場所へこの霊感ゼロで霊的知識もゼロっぽい

芳恵さんと好事家ではあるが

霊感は未知数だが霊能力者という

事は無いだろうと感じる幸子さんに

その弟さんを行くように勧める事はできず

「もう1つは達磨亭ですか~

う~ん・・・・

僕が行った感じでは八龍はマジで

ヤバイ所やと感じました。

一緒に行ったゴリラは変な霊障を

受け今まだ苦しんでいますし

もう1人一緒に行った奴が

それ以来もう4日も学校に

来てないんすよ~

だから興味本位とか

遊び半分なら八龍は進めれないですよ~

もう1つの達磨亭は僕も行った事が

無いのですが・・・

その達磨亭の噂なら聞いておりまして・・・」

幸子さんがいつもより

真剣な表情になり

自分の久の上に寝かせていた

芳恵さんをそのままソファに寝かせ

芳恵さんや幸子さんが座っていた

向かい側のソファに移動し

より俺に近い場所で

膝と膝が当たりそうなほど

近づいて来る。

「うんうん。

八龍は危険か~

行きたかったけど・・・

でっ達磨亭はどうなの?

どんな話を聞いたの?」

表情は真剣だが目が輝いている

いつも美人だが何かオカルト話を

聞いている幸子さんはより一層

美しく見えるのは気のせいだろうか?

人は好きな事をしている時が

1番輝きかっこよくも見え

美しくも見えるというがこの人に

取ってのそれはオカルト話であるのか?

そう思うほど年上でしかも人妻であり

銀行員である幸子さんの京風の美しい顔は

店の薄暗い雰囲気の中

妖艶に輝いていた。

こんなに行きたそうなのに止め辛いな~

まあ行くのは勝手なんやけど・・・

これがむさい野郎なら勝手に行けなんやが

麗しきレディが危険に足を踏み込むのを

見て見ぬふりをするのは俺のポリシーに

反するからな~

「あっそれがですね・・・

丁度本当に今日店に

来る直前に聞いた話なんですが・・・」

芳恵さんが起きている時には絶対

しない事を幸子さんは興奮したのか

して来た。

幸子さんは俺の手を握りながら

俺を見つめて真剣な表情をしている。

「俺の同級生の弟の

友達のお姉さんが

達磨亭に行ったらしいんですよ。

それでその日から何かおかしな

感じになっているらしくて・・・

でそのさっきから話している

俺の友達のゴリラなんですが

そいつちょっと家柄的な事もあり

そっち方面に詳しくて

ゴリラを紹介して欲しいと

その達磨亭に行った子の

弟に頼まれましてね・・・

だから達磨亭もやばいんちゃうかな~

とは思うんですが」

いやいやいやいや・・・

幸子さん~

ちょっとは怖がって下さい~

何であなたそんなに嬉しそうなのでしょう~

いや今嬉しいのは俺か?

こんな美女に手を握られてるし・・・

ってそんな浮かれてる場合じゃなく

このままではこの人絶対行くでしょ!

幸子さんは俺の手を離すと

1人嬉しそうに何度か頷き

「そっかぁ・・・

ヒデ君ありがとうね

あっもし良かったら

土曜日ヒデ君

達磨亭について来てくれない?

芳恵ちゃんも喜ぶと思うし」

えっ?

あっうん。

まあその方がまだ

俺的には安心なんやけど・・・

あのアホのアパートに

行こうと思ってたんが土曜やしな~

バイトも休みやし・・・

う~ん・・・

幸子さんのナイト役の方が

絶体役得なんやけどな~

あのアホアズサもさすがに

このままほっとけんしな~

電話も出よらんし・・・

ホンマ世話のかかる女やで

「土曜日ですか~

めっちゃ行きたいんですけどっ

その日ですね。

さっき八龍に行ったメンバーで

学校来なくなった奴が

おるって言ったでしょ?

そいつの家に様子見に行こうかなと

思っていまして・・・

すみませんっ!」

「そう。

ヒデ君と一緒なら

心強いかなと

思ったんだけど・・・

何か色々な意味で強そうだしね

ヒデ君って。

強い守護霊に守られていそうだし

ははっ

気にしないで私も急に

誘ったからごめんね。

あっこれ私の電話番号。

渡しておくわね。

芳恵ちゃんには内緒ね。

私も今日でヒデ君の

ファンになっちゃったから

何か用があったらいつでも

かけてね」

幸子さんは俺に電話番号を渡し

らしくない強引な起こし方で

芳恵さんを起こすとお勘定を

済ませ帰って行った。

そして店の外まで芳恵さん肩を

貸しながら送りエレベーターに乗る

2人を見送ると

入れ替わりで俺をこのテナントまで

送ってくれたスナック楓で働く

陽子さんが入れ替わりで来たが

陽子さんも既に酔っていた。

《扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド4 終わり》




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プロフィール

千景

Author:千景
私は他の一夜限りの思い出話という官能小説を今も書き続けております。今回はホラー小説扉筆者の冨田さんより扉の官能部分に当てはまるシーンの描写のご依頼があり引き受けた次第でございます。本編のイメージを壊さないよう精一杯書かせて頂きます。

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