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ケジスケの来襲に訳のわからん
家族連れの夜逃げまがいの
エレベータでの怪と今日に
限り何故に陽子さんを自宅へ
送り届けるだけなのにこんなに
困難なのかと少々腹も立っていたが
階段を使いやっと陽子さんの部屋が
ある4階へ辿りつくと年上のレディの
部屋への初入室に俺は少し
緊張していたがさっきのエレベーターでの
出来事によりアドレナリンが大量分泌され
緊張も忘れていた。
それは別の理由で別の緊張感があった
事も関係していたが・・・
「はぁ~疲れた~
さあヒデ君入って~」
陽子さんが玄関先でヒールを脱ぎ
しゃがみながらヒールをキチンと揃えると
玄関から見えるリビングへ
入って行きながら俺に
部屋に入るよう促す。
「あっはい・・・
ほなお邪魔します・・・」
俺の今日のスーツ仕様では
あるが万が一の為に靴先に
鉛が入っている見た目革靴
性能は安全靴である靴を脱ぎ
靴先を玄関へ向け揃えると
陽子さんに続きリビングへ
上がらせて貰う。
陽子さんの部屋は意外にも
パステルカラーのテーブルに
家具で揃えられていてカーテンも
パステル模様で見た目の色気とは
反して部屋は乙女チックな感じがする。
やる気の無さそうなパンダの
クッションがあったので俺はそこに
どっかりと腰を降ろした。
「ヒデ君
少し待ってね~
今コーヒー入れるから
適当にくつろいでいて~」
先程までエレベーターの中に
生きてはいないであろう
4人連れの家族を見て
あるはずの無い地下にエレベーターで
降りていくという怪奇現象を
目の当たりにした陽子さんは
怯えていたが部屋に入り俺と
一緒で1人では無いという安心感からか
少し落ち着いてきたような気がする。
しかし何故か俺は陽子さんの部屋に
入った後も若干部屋が黒ずんで見え
パステルカラーのメルヘンチックな
部屋にも靄がかかったているような
感じに映っていて緊張感は解けては
いなかった。
こんな時に武市居たらな~
俺には何となくヤバイというのは
解るのであるがそれ以上の専門的な
事までは解らない。
しかし今俺はロビンフッドのバイト
帰りであるので愛用のグラサンは
着用していない。
それでいてこの暗さか・・・
何かこの部屋を外から見た時に
感じたのは気のせいか?
さっきの家族連れの影響か・・・・?
それともそもそもこのマンション
自体がヤババイマンションで
陽子さんの部屋に限った事では
無いのか?
俺にはヤバイのかヤババイのかの
区別もつかんし場所も特定できない。
しかし今のところこの部屋には何も居ない
ような気がするのでとりあえずマンション
全体がヤバいのか?
と思い陽子さんが出してくれた
コーヒーに少し口をつけた。
「あっ頂きます~」
「あれ?ヒデ君
砂糖とミルクは?」
陽子さんが手に持っている
スティックの砂糖と
一口サイズのミルクを俺に見せながら
「あっ俺コーヒーは
黒専門なんでっ」
「はははっ
服と同じだねっ」
やっと陽子さん笑ってくれたので
背中に嫌な物を感じ緊張気味であった
俺もやっと同じように笑えた。
「ははははっ
男は何でも黒ですよっ!」
「え~そうなの~!?
ははっもうっ
ヒデ君意味わからんよ~
あっ私お風呂入って
来るから適当にくつろい
でてね。
それともヒデ君も
一緒に入る?」
「ぷぷ~!!!!
えっ?えっ?」
俺は飲みかけていたコーヒーを
噴き出してしまい霊障の時以上の
動揺を見せてしまう。
「もう~そんなに嫌なの~?
うそうそっ冗談よ~
じゃあ待っててねっ」
「はっ・・
ははっ・・・
そりゃそうですよねっ・・・
ははっ・・・」
俺は噴き出してしまった
コーヒーをティッシュで拭きながら
忙しかった1日でやっと1人
落ち着ける時間を持てていた。
はぁ・・・・
今日は店も忙しかったし
ケジスケには会うし
ケジスケは浮浪者になってるし・・・
おまけに変な家族には・・・
しかしあの家族は一体なんあったんやろ?
このマンションで死んだ人とか?
一家4人同時にか?
でもそんな事件じみたことが
あったらニュースにでもなるやろ?
しかもまともに地元やし
それなら俺も聞いたことくらいは
あるはずなんやけどここでそんな
事件あったなんて知らんけどな~
うん!?
俺は陽子さんのベッドの向こう側の
奥辺りから何やら視線を感じ
思いっ切り睨み付けたが誰も居なかった。
ふぅ~気のせいかぁ・・・
あかんな~何か神経過敏
になってるわ~
陽子さんが出て来たら俺も風呂借りようかな?
しかしさっきの陽子さんの
一緒に入る発言は驚いたな~
そんなん陽子さんとの混浴なんて
大歓迎やっちゅ~の!
あれくらいで動揺してしまうのが
まだまだ俺の甘い所やろな~
男はあれくらい受け止めて逆に
面白い返しの1つでも出来んとな~
まあ同じシュチュエーションに武市が
なったらあいつならコーヒーも吹きだせずに
石化してたやろうな~
ぷぷぷっ!
ゴリラの石像になってんよ~
石になったゴリラが部屋にある
気持ちよ~
そりゃ陽子さん気の毒やわっ
霊障よりある意味怖いしなっ
ぷぷぷぷっ・・・
俺がアホな妄想に浸り1人で笑っていると
ガチャッツと音がして入浴を済ませた
陽子さんが出て来た。
うおっ・・・・!!
陽子さんはさっきまでの短めの丈の
スーツ姿とはまた違い寝巻用なのか
デニムのホットパンツに黒のノースリーブの
シャツかタンクトップか解らないような感じの
とにかく露出MAXの姿で現れ髪は下ろさずに
後ろで1つに束ねたものを前に戻しヘアピンで
止めていてさっきまでとは全く感じが変わっていて
今度は俺が本気で石化しそうになっていた。
湯上りの陽子さんの全開に露出された脚は
ほんのりと桜色に染まり動くだけでその
豊潤な肉が揺れ俺の一物を大いに刺激する。
「ヒデ君お待たせ~
え~!?何で1人で今笑ってたの~?」
ゴリラの石像を妄想しそれが部屋にある
陽子さんの悲惨な感じをさらに妄想してしまい
完全な自爆での笑気にやられていた俺を
見て陽子さんは変に思ったのか1人で笑って
いたことを突っ込まれた俺は
「あっいや・・・
ちょっと色々考え事を
していたらですね・・・
友達のゴリラが石化した
事を想像してしまいまして・・・
ははっ・・・
それで何か笑けてしまいまして・・・」
今すでに俺の頭の中からは武市の石像は完全に
消え去り目の前にある陽子さんの艶めかしい
美脚しかなかった。
「もう~何よそれ~?
意味解らんし~
ははははっ
あっヒデ君もお風呂入る?
今日は私もいっぱい世話
かけてしまったし・・・
疲れたでしょ?」
陽子さんがリビングの隣の
キッチンの冷蔵庫から何かを
取り出しながら話している。
「あっいや・・・
そんな世話何て事はないですよ・・・・
あっほな僕もお風呂お借り
して良いですか?
ちょっと酒も抜きたいし・・・」
「うん良いよ~
ゆっくり入って来てね~」
俺は陽子さんのお言葉に甘えて
バスルームの前の脱衣場に向かいながら
「すんません。
ほなお風呂借りますね~」
と言いながら脱衣場に入って行った。
⦅扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド9 終わり⦆