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扉シリーズ 第3.5章 ヨシオのターン16 西口真由佳の章12

冨田君は私にだけ聞こえるくらいの

低く小さな声で話し出す。

「西口さん・・・

もうすぐしたら木林が

ああやってヨシオを

おちょくりながら

蹴りだすと思う。

おそらく全て空振りする

やろうけどそれでも

木林はしつこく

蹴り続ける。」

冨田君は前を向きながら真後ろに居る

私を見ずに話す。

「うん・・・」

私は冨田君の壁のような背中を

見ながら首を縦に振り頷いた。

「でもあのヨシオはおそらく

かなり力の強い何者かに

よって色情霊化している。

奴の攻撃は木林にヒットする

と思う・・・

理不尽やけどな・・・

しかし木林は何発かくらわせられても

奴には拳法の防御に受け身があるから

死にはせん・・・

そのうち奴は

「アカン武市!」

と弱音を吐くふりをして

一旦俺らの所に戻ってくるから

その時に俺が木林と代わるふりを

して前に出るから西口さんは

その時に今みたいに俺の背に

隠れて木林の足にあの塩をかけて

欲しいねん。

あの塩をかけた足なら1発2発は

色情霊くらいなら蹴れるように

なるはずやから。

それで俺の陰から攻撃される

事ないと油断しているヨシオを

木林がぼてくり回してる

間に俺が陽子さんを抱えてここから

逃げ出す予定なんやけど・・・

その・・・

ほら・・・

陽子さんあんな恰好やし・・・

その時に西口さんにも

協力して欲しいねん・・・」

作戦は解った。

冨田君が言う陽子さんを抱えれる

力は確かに陸上部時代に

マッスルトリオとかマッスル3兄弟

と他2人のゴツイ体系の子と

一緒にあだ名されていた

彼にならあるだろうけど

今全裸で横たわる陽子さんの扱いが

どうも不安らしくこんな時なのに

とても冨田君らしいと思い作戦を

聞いたからかそれともこの2人と

合流できたからであろうか私はさっき

までの不安でパニックになりそうな

精神状態からは抜け出していて冨田君の

陽子さんの裸に遠慮している姿に笑みさえ

浮かべれるようになっていた。

「おらっ!このクソミノムシッ!

俺のカード麻雀返せっカスッ!

この万年独身男っ!!」

木林君が元自分の副担任の先生に対して

とんでもなく酷いことを言って挑発しながら

仲間先生に近づいていってる。

しかし私は陽子さんをあのような目に合せ

私にも同じことをしようとしている仲間先生の

幽霊にならもっと言っちゃえっ!と心の中で

思っていた。

『むきぃぃぃぃっ!!

きばやし~!!

くっくるなっ!あっちへいけっ!!

この~!!いつも私の邪魔ばかり

しおって~!!』

仲間先生は木林君に向かって

殴りかかるが木林君は軽くそれを

避けて凄く速い蹴りを放ったがこれも

仲間先生をすり抜けて当たらない。

シュンッ!!

「ちっ!

やっぱり・・・

あの時は何かの間違いか?」

『おやおやおやおや~?

きばやし君~今日は

調子が悪いのかね?

それともやはり

あの時は何かの間違いだったのかね?』

「やかましいわっ!このクソムシッ!

四十路で素人童貞のまま

死んだくせに偉そうにすんなっ!カスッ!!」

木林君がまたとんでもない

悪態をつきながら連続して2度3度

蹴りを放つがやはり幽霊相手には

当たるはずもなくむなしく空を切る。

そしてバランスを崩した木林君に

仲間先生の子供の喧嘩でだすような

パンチが当たる。

バフッ!!

ドカッ!!!

見た感じそんなに効くようなパンチには見えなかったが

木林君は派手にふっとび冨田君の足元まで転がってきた。

「アカン・・・

武市・・・

当たらんし意外に効くわ~」

『うむ。

仕方ない・・・

俺が代わるからお前

ちょっと俺の後ろで休んでおけ』

冨田君がズンと転がる木林君の

前に出る。

『とみた~

君のような真面目な生徒でも

この私に・・・

元恩師であるこの私に逆らうと

言うのかね?』

「仲間先生~

中辻先生のような先生なら

俺はそのような姿になっても

敬意を払い接したと思いますがね~

あんたにはそもそも払える敬意すら

無いですわ~」

冨田君は木林君のように荒っぽい言葉は

かけないがこれはまたこれで結構キツイ事を

言っている。

『むき~!!

とみた~お前も木林と同罪だよ~!!』

仲間先生がヒステリーを起こす中

私は木林君を心配するふりをして

木林君が寝転がる横まで駆け寄り

しゃがみ込む。

「木林君っ・・・」

小声でそう声をかけると

私は手に持っていた後で

陽子さんを包み込もうと思っていた

スーツの上着のポケットから冨田君に

持たせてもらっていた甲田先生に頂いた

という塩を木林君の足にふりかける。

残り全部をふりかけたので結構な量だった。

「グッジョブッ!西口さん・・・

まだ持っててくれてたんや~

これで陽子さん救えるでっ!」

「へへ・・・

使うの忘れてただけなんだけど・・・」

私はしゃがんだまま苦笑いをし

木林君に応える。

すると木林君はぴょんっ跳ねるように

起き上がり

「ナイス忘却やっそれも才能やでっ」

と見も蓋も無い褒め方をする。

「もうっ嬉しくない~

陽子さんを・・・

お願いっ木林君っ・・・

大丈夫だよねっ!」

木林君は親指を立て親指を最初下に

向けていたがそれを上に向けなおして

無言で前を向いている。

さっ最初のポーズは何だったの?

と私は思ったが木林君の背中が怒っているように

見えた理由が分かった。

仲間先生は冨田君を一方的に打ち続け何故か

冨田君はそれを避けようとしていなかった。

バキッ!ドガッ!!ガスッ!!

「うっ!ふぐっ・・・

効きませんな~仲間先生~

やっぱりハンパもんは死んでも

ハンパもんなんすかね~」

『おのれ~!!!

とみた~頑丈な奴め~!!

そろそろ死ねっ!!』

仲間先生が大きく振りかぶり

打たれ続けていた冨田君を

殴ろうとしたとき冨田君の後ろから

木林君が飛び出て行き仲間先生

めがけて飛び上がった。

「こらっ!!

調子にのんなっ!このクソムシがっ!!

おどれなに人の連れ何回もどついて

くれてんねんっ!往生せいやっ!!」

ベギィィィ!!!グシャッ!!!!

あっ本当に当たった!!

私は心の中で飛び上がって喜んでいた。

木林君が宙に舞い上がりながら

放った蹴りは見事仲間先生の顔に当たっていた。

『もげぇぇぇぇぇぇぇえっっ!!!

きっきっきっ・・・きばやし~!!!!

どっどうしてっどうし・・・ぼぎゃぁぁぁぁっ!!』

そして木林君はベッドの横に顔を抑えながら

横たわる仲間先生の側頭部にさらに回し蹴り?

回転しながら蹴るような動作で蹴りを放って

話していた途中の仲間先生は聞き取れないような

言葉の悲鳴を上げていた。

さっきまで打たれ続けていた冨田君が私に目で合図を

すると陽子さんの方を指差していた。

⦅扉シリーズ 第3.5章 ヨシオのターン16 西口真由佳の章12 終わり⦆



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プロフィール

千景

Author:千景
私は他の一夜限りの思い出話という官能小説を今も書き続けております。今回はホラー小説扉筆者の冨田さんより扉の官能部分に当てはまるシーンの描写のご依頼があり引き受けた次第でございます。本編のイメージを壊さないよう精一杯書かせて頂きます。

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