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あの時と同じだ・・・
あの時のように動けないし
あの時の脳に直接語り掛けられるような
嫌悪感しか感じない声が聞こえる。
私たちの高校の時の副担任で古典の教師でもあった。
仲間先生…一部の男子からはミノムシとか
ミノちゃんとか言い弄られていたけど・・・
私は先生に恨まれることはしていないのに・・・
どうしてこんなにしつこく・・・
私の部屋に残してきている3人、陽子さんに美智子さんに
あっちゃんこと斎藤さんはおそらく最近、皆、仲間先生の犠牲に
なっていると思われる。
私も未遂には終わったが襲われた・・・
危なかったのは、既に襲われた3人ではなく、まだ殆ど何もされずに
済んでいた私の方だったのね・・・
木林君・・・助けて・・・動けないよ~
茜ママ・・・
冨田君・・・
私は動けないまま、今は使われていない焼き肉屋
【焼肉モロコシ】
に連れていかれて座敷のテーブルの上に
正座するように座らされていた。
目の前には少し生きている人間より
白っぽい血の気の無い肌の色の
スーツを着た仲間先生が確かに居る。
普段は幽霊など見えない私の目にも
仲間先生の姿ははっきりと映る。
『さて西口さん。
お仕置きの時間ですよ~
今日のお仕置きはすこ~し
キツイですからね~
この間、邪魔をした木林を恨むほど
この間私にお仕置きを受けておいた
方が良かったと思えるほどの
お仕置きが君には待ってま~す』
なんで!?なんで!?
学生時代から今日までを振り返っても
私は仲間先生に恨まれるようなことを
した覚えはない。
木林君ならともかく・・・
木林君は陸上部を怪我で休部してから
よく2人1組で行動していた仲代君と
仲間先生を弄り、担任の中辻先生に
腕立てをさせられていたのを見たことはあるが・・・
何!?何で私・・・
最近木林君と仲が良いから?
しかしよくよく考えればこの人は
あっちゃんの事も犯している・・・
あっちゃんも高校時代は私やよっちゃんと同じ
比較的真面目なグループに属していた。
女子なら川上裕美さんや、斎藤由紀子さんたちの
方が男子と一緒になり仲間先生を弄っていたし・・・
それに陽子さんや美智子さんも仲間先生と関係が
あるとは思えないがおそらく犯されている・・・
要は生きていた時の恨みではなく、ただ自分が生きていた
時に果たせなかった欲望を果たしたいのね・・・
人間のクズだ・・・この人は・・・
もう人間ですら無いのかも知れないけど・・・
私は身体が動かずに声すら出ない状態で
焼肉モロコシの座敷にあるテーブルの上に
正座をさせられ、目の前のカウンターの椅子に
座る仲間先生の方しか見えない状態でそんな
事を考えていた。
『動けないでしょ~?
西口さん~
君みたいな優等生をお仕置きできる
事に私は今凄く興奮しておりますよ~
今の心境を句にすると・・・
蓑虫に
憑かれては散る
百合の花
て所ですかね~
私の色情霊としての名前は
奇しくも君たちの学年の男子に
つけられたあだ名と同じなのでね~
蓑虫としましたよ~
憑かれているのは今の君の状態を
表します。
動けないでしょ?
でもね~この金縛りは・・・
1度絶頂しちゃうと自然に
解けますからね~
あの清楚な優等生の西口真由佳さん
が絶頂しちゃうのはどのお仕置きの時かな?
百合の花はまさに君のその清楚なイメージから
君を百合の花にたとえましてね~
我ながら良い句でしょ?』
な・・・何?この人・・・
ぜ・・・絶頂って・・・?
確か・・・エッチの時に逝くというのが
ある事は知っていたが私の身体はその
経験を知らない。
というか、そこまで経験も無いし・・・
全くないわけではないが・・・
高校時代に陸上部の先輩が卒業するときに
付き合ったわけではないが・・・
流れで1度だけ経験してからは2人と経験があり
合計でも3人と3回で、私は過去に1度だけできた
彼氏ともそういった関係にはならずに別れていた。
しかしこの状況でも古典の教師気取りで居る仲間先生に
ふざけた句なども読むしなんだか腹が立って来る。
『良いですね~目だけは金縛りの
呪力を受けていても表情は表れます。
あの西口真由佳さんが怒りの視線を
私にぶつけている・・・
ジンジン君の霊圧を感じますよ~
この身であればこそですかね~』
仲間先生が私に近づいて来てテーブルの上に正座を
させられている私のポニーテールに結んでいる髪の
耳の横あたりの髪を撫でながら私に顔を近づけてくる。
きゃ~!!気持ち悪い!気持ち悪い!!
絶対無理~!!!
心の中でいくら叫ぼうが声にならないどころか
口を開く事も出来ない。
『私はね~君の他にも今後、とっておきの
お仕置きをする女性のリストを作っていてね~
新しい力にも目覚めたし・・・
お仕置き用の霊具も用意したのだよ~
そういう意味では木林には感謝の1つも
しようかね~
あの男のお陰で、更なる力が必要と分かり
更なる力を院長にも頂けましたからね~』
そう言いながら仲間先生は、座敷に札を貼った工具のようなものや
男性器を模ったような物をズラリと並べた。
その道具を私は今まで目にしたことも無かったが、これから
自分がされる事が、陽子さんたちがされた事と同じだと思うと
知識はないがその道具がおのずとどのように使われるものかも
想像がつき、私は動けない身体ではあるが背中に汗だけは掻いていた。
⦅扉シリーズ 第3.5章 ミノムシの逆襲2 西口真由佳 終わり⦆