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私はナカマという色情霊を散華させれるチャンスではあったかも
知れないかったが、まずは真由佳ちゃんの救出を優先し真由佳ちゃんを
ギロチンから解放すると、近くに飛び散っていた真由佳ちゃんの下着に
ブラウス、スーツを真由佳ちゃんに着せようとしていた。
すると真由佳ちゃんがまだ意識は朦朧としていたが気が付いた
みたいで私を認識しているような言葉を発した。
「茜ママ?・・・ごめんなさい・・・」
私はあれほどの凌辱を受けたのに正気を失っていなかった
真由佳ちゃんの強さと何に対して謝っているかは分からないが
その素直さに本当の妹のように愛しく思い力いっぱい抱きしめた。
「真由佳ちゃんっ・・・
何で謝るの~
私の方こそ・・・
もっと早く来れずに・・・
ごめんね~」
『げふふふふっ
助け出してしまいましたか
まあもうその西口真由佳は散々
淫らな液体を私に提供して
くれたからもうお返ししますよ。
次はもっと淫らな液体を出してくれそうな
あなたですよ~茜ママさん。
ぐふふふっ』
私はしゃがみ込み膝の上に真由佳ちゃんを乗せて
いる体勢で声の方を睨みつける。
すると何と再生したナカマの顔には歯が肥大化し
牙のようになりこげ茶色のように見えていた
眼球が真っ赤に変色していた。
何なのこの物体は本当にただの色情霊なの?
いくら真由佳ちゃんから力を得たとしてもこれほど
一気に霊力が上がる物なの・・・?
それに見た目で変わるほど力が上がるなんて・・・
聞いたことないわよ・・・
もっと入念に装備を整えてくるべきだったわ・・・
私は真由佳ちゃんを膝から下ろすと
「真由佳ちゃん・・・ここに真由佳ちゃんの服が
全て揃えてあるから早くこれを着てあそこの
裏口から出なさい。
私もこの霊体を片付けたらすぐに行くからね」
「茜ママ・・・」
真由佳ちゃんはゆっくりふらつきながら寝ている状態から
座るとまだ虚ろな目で周りの服を探している。
あれだけ辱めを受けたのにこれだけ動けるとは・・・
真由佳ちゃんはとにかく大丈夫そうだと思い私は
立ち上がりスーツの上着を脱ぎ内ポケットから霊具の
赤色の扇子【破邪の舞】を取り出しパチーンッ!という
高音と共に広げてナカマに向かい臨戦態勢を取る。
『げふふふふっ
茜ママ~あなたの液体は美味しそうですね~
さぞかし大人の味がするのでしょうな~
あなたを喰らい私は更に力をつけると
しましょうかぁ~
げふふふっ』
色情霊になったばかりのナカマはおそらくは
まだ人の形を保ち、容姿も生きていた頃のそれに
近い状態であったのであろうが今はもう姿は醜悪そのもの
とても元人間で教職員であったような男には見えない。
最近私も見たアメリカドラマに出てくるウォーカーの
ような容姿に近づいて行っている。
「ママ・・・大丈夫ですか・・・」
真由佳ちゃんが服を着終わりふらついた足取りで
心配そうに私へ近づいてくる。
「真由佳ちゃん、大丈夫よ。
私実は結構強いんだから。
ほら君の同級生のヒデ君?
あっ本名は違うかな?
彼よりも強いのよ。」
私は笑顔で真由佳ちゃんにそう言い背中を押し裏口へ向かわせる。
「さあ行きなさい」
真由佳ちゃんはヒデ君より強いと聞き安心したのか
少し表情を緩めると裏口へと向かい歩き始めた。
ナカマの狙いはどうやら今はもう私みたいで
真由佳ちゃんはすんなり裏口から出ることが出来た。
私が睨みを効かせていたこともあったのかナカマは
私の扇子を持つ手の動きに赤い眼球を集中させている。
『ぐふふふふぅぅぅ
茜ママさんの注意するところは
その切れる扇子にそのおいしそうな美脚
から繰り出される強烈な蹴り技が危険ですね~
ではまず・・・』
ナカマは両手を広げ一直線にラグビーのタックルの様に
低い姿勢で私に向かい突進してきた。
所詮力は上がれど身のこなしは素人。
私は身体を開き半身になりナカマの突進を交わし
行き過ぎたナカマの首を破邪の舞で一閃する。
スパーンッ!!キュイーンッ!!
高音を奏でナカマの首は綺麗に切断される。
「ふぅ・・・」
もう再生しないでよ・・・
首が切断され私の足元にバタリと転がった
ナカマの首から下の動かなくなった残骸を
見ながら私は再生するなと思っていると
首の無いナカマの躯の手が私の足首を掴む。
「なっ・・・」
この色情霊いったいどうなっているのよ・・・
不意に足首を掴まれた私はその場に尻餅をついてしまい
足首からふくらはぎへと這うように上ってくるナカマは
また高速で顔が再生されていく。
こんな色情霊見た事ない・・・
私は予想外のナカマの握力で足を掴まれ立ち上がろうにも
動けずに仕方なく霊具のヒールで仲間を何度となく蹴るが
蹴る箇所、蹴る箇所が次から次へと再生されナカマは私の膝を
掴み足の間を這うように太ももの辺りまで来た時には顔は全て
再生されていた。
⦅扉シリーズ 第3.5章 ミノムシの逆襲10 予想外の力の色情霊 牧村茜 終わり⦆