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扉シリーズ 第3.7章 色情霊討伐チーム2 ジャンボッ! 持村賢二

俺たちはGENS,BARと言うスナックにやって来た。

店に入るとカウンターには綺麗なお姉さんが4人。

そしてカウンターから少し離れた小さなカウンターの
中には黒のベストが良く似合う年のころなら40代そこそこの
渋めの紳士が調理をしていた。

俺はこの方が伊田さんか・・・?

と思いカウンターの前の客席を見ると
メガネをかけた知っている顔が居る。

木林と冨田はそいつに気づいていたが
2人は先に伊田さんに挨拶をしに行き
俺を紹介してくれた。

「伊田さん、この男が
昼に電話で話した持村です。」

伊田さんは調理の手を止めると手を洗い
カウンターから出て来てくれた。

かなり厚そうな胸板が貫禄と言うか威圧感と言うか
この方の生きて来た年輪からくる重厚さを感じさせる。

「やあ。
君がモツちゃんかい?
話しは冨ちゃんから聞いているよ。
大変な目に合ったそうだね・・・
いや大変な目に合ったのは
君ではなく君の彼女なんだね?」

俺は伊田さんの物腰柔らかな話し方
とは真逆の身体全体から発する迫力に
気押されながらも

「はい!持村賢二と申します。
宜しくお願いしますっ!
ええ・・・そうなんですよっ
彼女が・・・」

「全く気の毒な話だよ・・・
外ならぬ富ちゃん達の頼みだ。
俺に出来る事は協力させて
貰うよ。
まあその話はまた後で聞かせて
貰うからさ。
まずは向こうで楽しんできなよ。
せっかく来てくれたんだしね。
それにほら?
あのキミちゃんは、君も
同級生なんだろ?」

伊田さんがカウンターで座り後ろからでも
その眼鏡の輝きが解るほど眼鏡を輝かせ
俺たちの入店には気づきもしない北尾を
指差しそう言った。

すると横から木林が

「伊田さん・・・
あの・・・
あいつ最近よく来てるんすか?」

「ああ。キミちゃんだろ?
彼は最近毎日のように来てくれててさ~
どうやらうちの涼子と良い仲みたいなんだよ。」

「なんですって~!!
あっあ~ん!北尾いつの間にっ!!」

「俺は本人から自慢の電話がかかってきてたから知ってたけどな」

とは冨田の言。

「なんとっ!
という事は知らぬはこの木林のみっ!
あっあ~ん!許すマジ北尾!!」

「まあまあ。
お前にはあっちゃんもそれに最近では
西口さんもおるやないか?
そんなに北尾に目くじら立てんでも・・・
それにな木林よ・・・真に北尾のあの後頭部からでも
伺える眼鏡の輝きに怒り震えているのはこの武市で
あると知ってんけ?」

「うおっ!武市っあつ~!!熱いっ!
激昂ゴリラージャンモードやんけっ!」

その冨田と木林のやりとりを見ていた伊田さんが
笑いだす。

「ハハハハッ
君たちはいつも面白いね~
まあモツちゃんっ
君のかたき討ちの協力は
させてもらうからさ~
さあさあ君も楽しんできなよっ」

「あっはい・・・」

俺が伊田さんにそう答えた時には
冨田と木林は既に後ろ姿で北尾に
向かい歩いて行っていた。

俺は2人をおいカウンターへ向かう。

「ようっ北尾~えらいたのしそうやけ?うん?」

木林が北尾の左側から声をかける。
すると北尾を接客していた白のスーツ姿の
女性が木林を見て少し怯えているように見える。

「北尾~お前はいつ後頭部からも眼鏡の輝きを
放てる技を身につけたんだい?」

冨田が北尾の右側から迫る。

するとその冨田を珍獣を見るような目で見るノースリーブの
キャミソールにデニムの短パン姿の女性が1人。

俺はえらいセクシーやなぁとその人を見ていると北尾が
2人の問いかけに一言。

「ジャンボッ!」

なんとこの期に及んでスワヒリ語で挨拶をする北尾に俺は
高校時代の数々の奴の伝説が本物であると悟った。

サッカー部であった俺は北尾とはそれほどの絡みがなく
仲の良かった冨田や木林から北尾の伝説は聞いてはいたが
見たわけではなくネタなんやろと思っていた部分もあった。

しかしさっき伊田さんの前でこの4人の中の誰かと付き合っているという
事を聞いた木林とそれを知ってはいたが自慢話を直接本人から聞いていた
冨田の怒りっぷりを知っていたら、この状態でスワヒリ語で挨拶をしようもの
なら全裸で札束を持ちホームレスのテントの中に突っ込む美女のようなもの。

そして俺が心配していたとおり、やはり北尾の挨拶は2人の逆鱗に触れていた。

まあ当たり前ではあるが・・・

「北尾~!お前鼻の下伸ばしながら
ジャンボとはスワヒリ語を愚弄しているのかね?
うん?言うてみ?」

ブチブチブチ・・・

耳って思いっきり引っ張られたらあんな音鳴るんや・・・

俺は初めて知った。

そして人の耳があんなにも真横に伸びる事も・・・

「イテテテッ!ウェイトッ!ウェイトでっさっ木林っ!」

ブチー!!

今度は北尾の右耳が伸びる。

「北尾よ。
左耳だけが開いてしまったら
さぞかしバランスが悪かろう。
この武市様がお前の右耳にも
開運を与え錫うぞ。」

後ろから見ていれば北尾は左耳を引っ張る
木林と右耳を引っ張る冨田に左右に等しく
力がかかり両耳が真横に開き左右を行ったり来たり
していた。

「たっ武市て~イテテテッ!
俺はメトロノームではないでっさっ!」

「ちょっと・・・ちょっと・・・
きみくんのお友達ですか?
あっあの・・・
きみくんの耳・・・
ちぎれちゃうからっあぁ・・・
やめてあげてっ」

おっ?北尾に助け舟が・・・
この子が伊田さんが言っていたリョウコさん?

そう思い俺は冨田の横の椅子に腰を下ろし
目の前のノースリーブに短パン姿のセクシーな
美女と赤のスーツを着た短めのタイトスカート姿の
お姉さんとその更に向こう側に居る黒のワンピース姿の
お姉さんにそれぞれ頭を下げると3人が3人とも北尾を
見て笑いながら俺に会釈をする。

しかしそんな姿をただ1人心配そうに見ている白の
スーツ姿の女性。

その女性に木林がまだ北尾の左耳を引きながら

「あの・・・
つかぬ事を伺いますが
あなたがリョウコさんで?」

「あっはい・・・そうですが・・・」

「やはりっ!
あなたに質問ですっ
あなたはチャックを全開にしたまま
CDを買いにCD屋に満面の笑みで
行く男をどう思いますか!?」

「えっ?」

リョウコさんは木林の質問に固まっている。
木林の質問した男の正体は北尾である。

奴はそういえば高校の時の帰り道に
木林が今語った蛮行をやってのけたと
冨田から聞いたことがあった。

「きっきばやし~イテテテッ!
そっその事は彼女にはオフレコに
願いたいでっさっ!」

「なに~?
お前は真の姿を自分が付き合っている
女性に晒すの事ができないと言うのかね?
うん?
言うてみ?」

木林の耳の引きが更に強くなるが北尾は
弄られるのが好きなのかも知れない。

ついには笑い出したリョウコさんと他に居る
美女3人に注目され北尾は
【美味しい】
とでも思っていそうな笑顔で
高校時代のチャック事件を自ら語り出し
更に大きな爆笑をかっさらっていた。

⦅扉シリーズ 第3.7章 色情霊討伐チーム2 ジャンボッ! 持村賢二 終わり⦆



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プロフィール

千景

Author:千景
私は他の一夜限りの思い出話という官能小説を今も書き続けております。今回はホラー小説扉筆者の冨田さんより扉の官能部分に当てはまるシーンの描写のご依頼があり引き受けた次第でございます。本編のイメージを壊さないよう精一杯書かせて頂きます。

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