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陽子さんが住むサンハイツ鶴澤の

2階と3階の間にある踊り場で

俺は急ぎ陽子さんの部屋に

戻る必要があると本能的に

感じる中、得体の知れない

明らかにこの世の物とは

思えぬデカすぎる全裸の

おっさんに道を阻まれていた。

そのおっさんが俺に問う。

『お前が行くのは7階か?

お前が行くのは7階か?

お前が行くのは7階か?』

あ~もう煩いって何回

同じ事聞いてんねんっ!

て言うかおっさん何で

そんなデカイねんっ!

しかも何で全裸やねんっ!

このおっさんが俺に

聞く前に俺の方が

聞きたい事は山ほど

あるがここはぐっと

堪えて、このマンションに

7階が無いのもひとまず

突っ込まずに置いといて

俺は直感的にこの答え方に

より俺の命運が左右しそうな

予感がする。

最初に俺がこのおっさんに

お前が行くのは7階かと

聞かれた時にいくつか

行動パターンの候補を

あげたが・・・

やはり答えておっさんの

様子を見るという1番俺らしく

無い行動パターンの選択肢

しか無いようだ。

俺が瞬間的に思いついたのは

1.無視してそのまま走り抜ける。

2.効くか効かないかは不明だが

  とりあえず蹴り倒す。

3.4階か7階か迷う所ではあるが

  素直に答えてみる。

1、素通りできそうな感じも無いしなぁ・・・

  もし出来たとしても次の階にもおっさん

  居たらそれこそ時間の無駄・・・

2、いや・・・効かんやろ?蹴りは・・・
 
  空振るのが落ちやわ・・・

  万が一当たったとしても

  このサイズの生き物が倒せるとも

  思えんし当たった場合の反撃が怖い。

  こんな巨人と戦えばそれこそ

  持って行かれる確率極めて大よっ

という事で消去法で3しかないわけやが・・・

何て答えたらええねん。

わっ・・・わかれへん・・・

多分高校の時の物理の試験・・・

P田君こんな気持ちあったんやろな~

俺は耳塚南高校時代の同級生にて

陸上部の同士であるP田という物理にて

伝説の点数1点を取った事のある男の事を

こんな時にも関わらず思い出し口角を上げていた。

『お前が行くのは7階か?

お前が行くのは7階か?

お前が行くのは7階か?』

こいつは煩いしよ~

まあ答えるまで聞いてくるんやろな~

これで8階とか言うたら北尾の部屋に

飛ばされたりしてな・・・

ははははっ

もう開き直り一応拳法の有段者である俺は

咄嗟に左前中段構えの体勢を取っていたが

このおっさんは今のところ俺に危害を加える

気は無いみたいで

ただただ、意味の分からない答えようのない

質問をしつこく聞いてきているだけであった。

P田君が1点を叩きだした伝説の物理の試験より

難しい問題に俺は答えを決めた。

勘しかないっ!

消去法やっ!

4階と答えて陽子さんに被害が及べば俺は

切腹物の後悔をするだろう。

今は少しでも早く陽子さんの部屋に戻りたいが

直接的に陽子さんに何か危害が加わる事は

何より避けぬばならない。

7階と答えたら・・・

俺になんらしかの危害が加わるか

このマンションに存在しない

7階に向かう為にこの

デカイおっさんがここを通してくれるか?

賭けであったが俺は

「ああ。

おっさん俺は7階に行くねん」

『・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・』

俺がそう答えた瞬間、しつこすぎる程

俺に7階へ行くのか?と聞いて来ていた

全裸のデカイおっさんは俺に聞くのを

やめた。

するとおっさんは

『口開けてみ~!!!!!!』

なっなんやてっ!?

俺はそう思い笑いそうになったが

笑えない程おっさんの口が見る見るうちに

大きく開いていく・・・

なっなんや?これ・・・

おっさんの口はマンホール大

いやそれ以上の大きさに広がっていくと

中は黒い渦、ブラックホール何か見た事も

無いがブラックホールの様に暗闇のような

空間がおっさんが空けた大きすぎる口の

中に見える。

これアカンやつか?武市・・・・?

と思い横を見たがいつも一緒にヤバイ

思いをしてくれる武市は隣に居ない。

アカン・・・

俺も冷静さを失っているな~

おらん武市に頼ろうとしてるなんてな・・・

俺はおっさんの口が広がりすぎて

この2階と3階の踊り場全てを

ブラックホールのような空間に包まれていく

様子に何もできずただその場で身構えている

しかできずにそんな事を考えていた。

一瞬真っ暗闇の中に身を置くような感じになると

次に前か後ろか上か下かも解らない暗闇の

中で俺は重力すら感じず宙に浮いているの

かと思い・・・

死んだんか?

と次に思う。

死ぬならもっとたくさんのレディと愛し合って

から死にたかったな~

陽子さんゴメン・・・

あのまま何も無かったらええんやけど・・・

武市スマン!俺がおらんかったら

あいつ絶対結婚できんやろうな~

と色々人生について想起していると

パシャッとカメラのフラッシュのような

光と共に身体に重力を感じ俺は部屋に居た。

おっ?死んでないんか?

俺は右手で左手を触りその後

両手で両足を触ると五体満足で両の足で

しっかり床を踏んでいる。

先程までの真っ暗闇で現実味の無い

重力も感じない感覚ではなくこれは

さっきまで陽子さんの部屋で居たあの

時の続きの時間が進んでいるという実感はある。

しかし・・・

この部屋・・・

間取りや作りは陽子さんの

部屋と一緒や無いか?

ご丁寧に電気はついているが

人はおらんのか?

俺は陽子さんと同じ作りの部屋を

ぐるぐると徘徊するが家具も無く

ただ殺風景な部屋でこの部屋は

陽子さんと同じマンションのどこかの

部屋であるであろうが、この部屋に人の気配は無い。

いや・・そもそも誰も住んで居ない

ような感じである。

マジで7階?

幻の7階か~?

俺はあのおっさんにより本当にありもしない

7階に吸い込まれたのであろうか?

ほなここから出たら下に繋がる階段が

あって6階に行けるという事かい?

そう思い俺は玄関へ行き出ようとするが

何度玄関のドアを開けようとドアノブを

回そうが引こうが押そうが開く気配すらない。

堅いというよりそもそもこれは動かない

もので力の問題では無いと思い知らされた。

「ふぅ~困ったなぁ

出れんという事か・・・」

俺はベランダへ出ようとリビングの奥に

ある窓ガラスを開けようと試みるも

やはり出れず。

部屋には本当に何も無いので

素手で窓ガラスを殴ってみるも

強化ガラスかと思うほど堅く

それなのに手は痛くなかったのが

何よりここは俺の知るこのサンハイツ

鶴澤の一室の様に見えるがそうでは

無いと思わされる。

「しかしよ~

この景色どう見ても

陽子さんの部屋のさらに

上階に見えるんやがなぁ・・・」

殴ろうが力づくで開けようが

ベランダには出れないがその

窓ガラスから見える夜の景色は

まさしく俺がさっきまで居た

陽子さんの部屋403号室の

上にある部屋から見ている景色と

思われる。

俺の知る泉佐川市のさびれた

夜景がそこに見え先程タバコと

ジュースを買った自動販売機の

明かりも見えるのだ。

「まあ・・・

レディの部屋でないなら・・・

それに武市もこんなキツネに

摘ままれたような目におうた

時はヤニればええて言うてたしな」

俺は殺風景な部屋の中央にどっかり

胡坐をかきとりあえず落ち着き

一服する事にした。

⦅扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド11 終わり⦆



「ふぅ~

ヤニを買っておいて

正解やな~」

俺は陽子さんの住む

サンハイツ鶴澤の2階と

3階の間の踊り場で出会った

目測で2メートル50センチ

はあるであろう全裸のデカすぎる

おっさんの口の中に吸い込まれた

と思ったらしばらく重力すら

感じない暗闇の中を彷徨い

陽子さんの部屋と同じ作りの

同じ間取りの部屋に居た。

しかしその部屋には家具の類は

一切無く人が生活しているような

気配も匂いも無かった。

403号室に1人残している陽子さん

に自動販売機にジュースとタバコを

買いに行った時に外から感じた影が

気になる俺は死んでいないのなら

急いで4階に戻りたいのだがまず玄関の

ドアは何をしても開かずにならば

ベランダはとガラスのドアを開けてみるが

開かない。

しかし外の景色は見えるし間違いなく

この景色は陽子さんの住むサンハイツ鶴澤の

ベランダから見えている景色であるという事は

地元民である俺には解る。

何より今俺が吸っている愛煙して

やまないコールドを購入した自動販売機の

明かりがこの窓ガラス越しに下に見える

のである。

しかしこの時点でこの空間自体が

あのデカイ裸族のおっさんが

言うように無いはずの7階であろうが

なかろうが出れない事には変わりないので

俺は本来は陽子さんの事も気になるし

落ち着いている場合では無いのだが

何も無いリビングの中央にドッカリと

胡坐をかきタバコに火を点けて一服していた。

「あるはずの無い7階に

あるはずの無い地下に

エレベーターで降りていく

家族・・・

それに踊り場で居たデカイ

裸のおっさん・・・

なんやねんっこのマンション・・・

ふぅ~」

タバコを吸いながら今日ここに

来てからの事を考えてみる俺では

あるがオカルト好きな俺でも

今日のこの経験は北尾のマンションで

体験した絵画事件に次ぐ奇怪さである。

「武市情報が正しければ

このヤニが無くなるまでには

俺は元の踊り場に戻れるか・・・

はたまたここと繋がっている

現実の空間に戻れるか・・・

まあもうすぐ元に戻るやろ・・・」

周りには誰も居ないので自然と

頭で考えている事もボイスとして

発声してしまうのは人の性なのだろうか。

そんな事を呟きながら愛用の携帯灰皿に

タバコの灰を落としながら火を点けた

1本をもうすぐ吸い終わる。

「まあ・・・

ここが何処か誰の部屋かも

解らんしおそらくは

現実世界と隔離されてるような

空間のような気もするから

そのへんに灰捨てても良さそうな

もんやがな・・・

万が一引越ししたての

レディの部屋とかあったら

紳士にあるまじき行為である

事になるからなぁ」

俺は携帯灰皿の中に短くなった

タバコを詰め込み携帯灰皿の

蓋をパチッという音をたて

閉めるとポケットに入れた。

そしてさあ出れるぞと思い

立ち上がり部屋をあてもなく

歩いているが一向に何も

起こる気配はない。

「武市~!!!

出れんや無いか~!!!」

俺は大声で聞こえるはずも無い

武市に怒りの矛先を向けるが

全く持ってお門違いではあるが

今は誰にキレる事も出来ないので

仕方が無い。

「あいつ

明日耳やな・・・

いや武市の耳だけじゃ

この怒り収まらず・・・

北尾もついでに耳や!」

果たして俺に明日があるのかという

事は別として関係のない北尾の耳に

まで被害が及びそうな程の怒りを

感じているのはただただ4階に残して

きた陽子さんの身に何かが起こっていそうな

嫌な予感がここに居る間も大きくなって

きているからに他ならない。

ヤニ作戦が失敗に終わった俺は

もうこうなれば強行突破しかないと

思い玄関に走り玄関のドアを蹴り捲る。

シュンッ!シュッ!ブンッ!

「うおらぁぁぁぁっ!!

往生せいっ!このクソドアッ!!」

足に痛みは感じないし

そもそも蹴っているのに

当たっているのに足がドアに

インパクトする感触が無い。

空振りをしているわけでも無いのに

当たっていないのだ。

「なんやねん・・・

あの窓ガラスと同じか・・・

殴ったり蹴ったりが

そもそもできんという事かい?」

しかしそれでもやるしかない

1発くらい当たるやろという

根拠のない理屈にしがみつく

しか今の俺にはこの局面を打開

する方法も見当たらずに今日1日

相当疲れているはずの俺の体力の

限界も考えずに再びドアに蹴りを

連発する。

「開かんかいっ!

おらっ!

このクソドアッ!!」

ビュンッ!ビュンッ!!

アカン・・・

開かんしアカンわ・・・・

「上手い事言うてる場合ちゃうねんっ!

俺のアホッ!」

こんな時にでもしょーもない事を

考えてしまう自分の脳みそを

味噌汁にしたろかと思いながら

俺は蹴り捲っては疲れて

へたり込みまた立ち上がっては

蹴り捲るという動作を繰り返して

いるといよいよ体力の限界が来て

意識が朦朧としてくる。

「ハァハァハァ・・・・

か~ごめか~ごめっ

か~ごの中のと~りは~」

無意識にカゴメカゴメを歌いながら

自分を奮い立たせまだドアを蹴り捲る

俺は既に自分自身の意志で動いている

感覚は無かった。

『ヒコよ・・・

汝はこんな所で生涯を終わらせる

事叶わぬ男・・・

汝にはまだ成し遂げぬばならぬ事在り・・・

さあ立ち上がりこの程度の

苦行その足にて乗り越えるが良い・・・』

俺は朦朧とした意識の中

カゴメカゴメの歌を歌いながら

フラフラしているとそんな声が聞えた

ような気がした。

その声が聞えた?

いや脳に直接語り掛けられるような

感覚を受けた時

俺は幼少の頃、車に撥ね飛ばされた時に

助けてくれたと思える俺を守っている者の

存在を思い出していた。

あづま・・・

誰も居ない空間であろうが口に出さなかったのは

幼少の頃にあづまから親に言われたいいつけのように

あづまの存在を口に出してはいけないと言われた

ような微かな記憶がまだ潜在的に深くそれでも

強く残っていたからだ。

立ち上がった俺の両足は膝から下が

赤くその赤を覆うように銀色に輝いて

いたが意識が朦朧としている俺自身は

そのことには気づいていない。

そしてもう何度蹴ったか解らない

ドアに先程までと同じように右中段蹴り

左上段蹴り、そして再度右上段蹴りを浴びせる。

すると今度はドアを蹴った確かな感触と

共にドアがぶち破れた。

バギッ!!

「おっ・・・・お~!!

開いたっ開くんやんけっ!

なんや開くんやないかいっ!」

さっきまでの朦朧としたトランス状態の

ような精神状態はドアが開いた瞬間解除された

かのようにいつもの俺に戻るとやはり

かなり肉体に疲労感を感じる。

しかしドアが開いたからには外に出て

俺にはやるべきことがある。

陽子さんの安否確認!

まずそれだと思い蹴破った玄関口から

出ると俺はまず振り向いた。

「はぁ?407?

ちょっと待て・・・

俺は今まで407号室に居たんか?」

てっきり無いはずの7階と思っていた

部屋の俺が蹴破ったドアは4階の407号室の

ドアであったようだ。

もう意味解らん・・・

そもそもが意味の解らん家族に

意味の解らんおっさんにでくわした

所から始まってんねん。

もう今更どうでもええわ。

そう思いここが4階なら陽子さんの部屋は

近いと思い急ぎ403号室へ向かおうと思う

俺にドアを蹴破った音で起きたのか

そもそも寝ていなかったのかは解らないが

406号室から眼鏡をかけた中年のしょぼくれた

おっさんが少しドアを開け顔を覗かせている。

406号室の横には

【KANBAYASHI】

と生意気にもアルファベットで

こじゃれた表札を掲げていた。

「あの・・・

隣に引っ越してきた方ですか・・・?

今なんかバキッと・・・・」

おどおどした態度で顔を覗かせ

全身丸事出て来ない態度にその話し方が

勘に触った俺は陽子さんの部屋に

急いでいた事もあり

「何見てんねんっ!隣人っ!

お前もバキッとさばくぞっ!はよ寝れっ!」

と理不尽極まりない八つ当たりを

かまし本来隣人では無い

隣人のKANBAYASHIさんに

酷過ぎる言葉を浴びせ陽子さんの部屋に

急いだ。

KANBAYASHIが

「あひぃ~!!」

と言いながらガチャリとドアを

閉める音が陽子さんの部屋に向かう

俺の背中の方向から聞こえてきた。

《扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド12 終わり》



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403号室の前、陽子さんの部屋の前に

着いた俺は、KANBAYASHIに

少し申し訳ない気持ちになっては

いたが、今はこの意味の解らない

胸騒ぎの原因が陽子さんに対するもので

は無く他の事であってくれと

願い拳を強く握りしめていた。

北尾のメガネが割れたとか・・・

武市が痔になったとか・・・

そんな事で勘弁してくれよ~

そう思い俺は403号室の部屋を開けた。

!!!

俺は絶句した。

そしてしばらく何が起こって

いるか解らなかったが・・・

耳に入る声を外に漏らさないように

とりあえず玄関のドアは閉めた。

俺の予感、否、意味の解らない

何の根拠もない嫌な予感は当たっていた。

この部屋には俺が来た時から

何か居たのだと思う。

あまりにも存在が希薄で気づくことが

できなかったのか・・・

しかし陽子さんを1人にしたのは

間違いだった。

何かが居る・・・

俺程度の霊感でもギリギリ視覚は

できた。

武市に言わせれば厳密に言うと

両の眼で見ているわけでは無いらしいが、

とりあえず薄くは見えるし人の

形をしているのも解る。

そのギリギリ視覚できる者が

何と全裸で

リビングの向こうにある

陽子さんのベッドで陽子さんを犯していた。

「あっあああっ!!

あんっ!!

すごいっすごいのっ!!

いやっ!!

あああぁぁぁっ!!」

うそやろ・・・

陽子さんが嫌がっているようにも

見えない事にまず驚いたが

たまに少しエロそうに見える

色気のある年上のお姉さんと言う

認識の陽子さんがこんなに乱れる

人だったとは・・・

それよりなにより俺が帰って

来た事に気づいていない・・・

あっジュース・・・

コーラと陽子さんに頼まれた

ウーロン茶をあの7階らしき

部屋に忘れて来た・・・

俺は現実逃避をしていたのか

今目の前で起こっている惨劇に

比べればジュースを置き忘れて

来た事などどうでも良い事

なのだが何故今それを思ったのか

と不思議に思いながら玄関先で

立ち尽くしていた。

『いと哀れな女子よ。

まさか君のような

綺麗な子がこの

マンションに居るなんて

思わなかったよ。』

パンパンパンパンッ!!

「あっあっあっああっ!!

あぁっ!

何でっ何でこんなに気持ち

良いのっ!!

ああぁぁぁぁぁっ!!」

この部屋に戻って来た当初より

徐々に陽子さんを犯している

この世の者ならざる者の姿が

よりはっきりと見えてきた。

俺より陽子さんよりも小柄な

おっさんが陽子さんを四つん這いに

させ腰を掴み陽子さんの豊かな

ヒップを突きまくっている。

陽子さんはおっさんの霊に突かれ

四つん這いの体勢で激しく豊かな

胸を前後に揺らせながら大声で

悦んでいるように見える・・・

陽子さん・・・

そもそも何でこんな事になってんや・・・

っていうかあのおっさん死人のくせに

何で生身の人間とやってんねんっ!

俺も陽子さんとは何もしてないと

言うのに・・・

何だかこんなしょぼそうなおっさんの

霊に先を越されたのかと思い徐々に

冷静さを取り戻してきた俺は腹の底から

込み上げてくる怒りに再び拳を強く握り

しめていた。

しかし現に俺の存在に気づいていない

陽子さんに俺の存在を歯牙にもかけない

小柄なおっさんの霊・・・

見ていると2人?

1人と1死体は楽しんでいるようにも

見えどうにも割って入るタイミングが

解らない俺は人の情事に割って入った

経験などあるはずも無くそもそも

止めた方が良いのかも解らなくなってきていた。

武井よ~俺こんな状況

生まれて初めてや~どうしたらええねん。

ってかここに武市が居たとしても

そもそも奴の方が俺以上の

フリーズになる事間違いなしやろう・・・

ゴリラの石像パートⅡが出来るだけや・・・

俺は石像にこそなっていないが

半分フリーズした状態で頭を整理し

落ち着かせこの場の対処方法を

考えるために冷静に・・・冷静に・・・

と自体を分析していた。

『私がこの

身体になって

君が今までで1番の

身体ですよ~

それにお顔も美人だ~

何よりこのヒップの

肉付きが何とも言えませんね~

本当に私を

色情霊としてくれた

耳塚労災病院の

院長に感謝です~』

何か意識を集中するとあの

おっさんの戯言まで聞こえて

来る。

しかしあのおっさん今

不可解な事をほざいたような・・・

耳塚労災病院って廃病院やぞ?

そもそもそんな俺らが耳南に

入学する何年も前に潰れた病院に

院長なんか存在するはずないやろ?

うん?

あのおっさん・・・

それにあのやたら高い声・・・

あの顔・・・

「あっあああっ!!

いや~!!!

もうダメッ!!

またっまたイクッ!!

ああぁ!!

いいっいいっ!!

凄くいいっ!!いくっ!

あんっ!!!」

『フフフフッ

見た目通りやらしい

女の子のようですね~

絶頂の仕方も

いとおかし

ですね~

ではそろそろ

一緒に果てましょうかね~』

パンパンパンパンパンッ!!!

そう言うとおっさんは

さらに激しく陽子さんの

ヒップをめがけて打ち込む。

「はぁはぁ・・・

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!

まだっまだできるの!?

あああっ!!

きゃぁぁぁぁぁぁっ!!

もう何回も逝ったからっ

あぁぁぁっ!!

もう無理っ!もう無理っ!!

これ以上されたら

私死んじゃう~!!

きゃぁぁぁぁぁっ!!!」

うそやん・・・

陽子さん何でそんなおっさんの

霊にされて・・・

そんなに感じてるん・・・

いやこれは陽子さんだけやなく

何か霊にされたら特別気持ち良く

なる何かがあるんや・・・

そうやきっと・・・・

あのおっさんさっき自分を

色情霊とかのたまってたし・・・

そうやっ!あのおっさんっ!

見覚えあるどころの話や無い!!

アイツ!何で死人になってんか

知らんがヨシオ!!!

古典のヨシオやないかっ!!

そう。

今陽子さんを犯しているおっさんは

俺の耳塚南高校時代の古典教師。

仲間義男であった。

俺達はヨシオと呼んでいたし

俺は奴の容姿からミノムシという

あだ名をつけた覚えもある。

そう思うと俺のフツフツ沸き立つ

怒りがさらに温度をあげていく

そして陽子さんの部屋に戻ってから

思わぬ事態を目撃してしまい

声も出ずにフルーズしていた俺も

やっといつもの俺に戻りやっと声が

出た。

「ヨシオ~!!!!!!!

こら~お前なにさらしてんな~!!

耳貸せこらっ!!」

俺が大声で叫ぶと陽子さんを

突きまくっていたヨシオが突くのを

止めてやっと俺を見た。

そして散々ヨシオに喘がされていた陽子さんも

四つん這いのままヨシオに貫かれたままで

俺を見る。

「あっあぁ・・・・

ヒデ君・・・・

あぁ・・・・

ヒデ君ごめんなさい・・・

ヒデ君が居ない間に私・・・・」

「いっいや・・・

俺の方が遅くなって

しまい・・・すみません・・・

ってかすぐ助けますからっ!

こらっ!!ヨシオ!!

お前人の大事なお客様に

何してくれてんねんっ!!」

俺は急いでいたがレディの

部屋であるため靴は脱ぎ

ドカドカと四つん這いで繋がる2人に

近づく。

『はぅっ!!

その粗暴な言動は・・・!?

木林君!?

君は私が生きていた

時の教え子の・・・

へぐっ!!!』

陽子さんに繋がったまま

俺に気づき俺の存在に驚きながら

ほたえるヨシオめがけて放った

渾身の蹴りは死人に効くのかどうか

不安であったが俺の怒りが勝って

いたからかどうかは解らないが

上手くヒットした。

ヨシオはまだ話している途中であったが

関係ない。

問答無用で俺はベッドから転がり

落ちる全裸のヨシオを踏みつける。

この時俺の右足は赤く輝きさらにその

赤いオーラを螺旋状に包むように銀色に

輝いていた事はかなり後日に俺がヨシオを

ボテくり回す様を一部始終見ていた

陽子さんから聞かされ知ることになり

この時の俺は我を忘れていたので全く

気づいていなかった。

バシュッバシュッ!!

俺はベッドの下に転がり落ち

亀のようになっているヨシオの

霊にストンピングを容赦なく打ち込んだ。

「コラッ!お前ミノムシのくせに

何死んでまで夢見てんなっコラッ!!」

『あひぃぃぃっ!!

きっ木林君っ!!

君の彼女とは知らなかったんだよっ!!

ぎゃぁぁぁぁっ!!

じっじぬぅぅぅぅぅっ!!

木林君許してくれたまえっ!

死んでる私がもう1度死ぬと

もう本当に霊でもいられなくなるんだぁぁぁ

ぎゃぁぁぁぁっ!!

じっじぬる~!!!』

「このムシけらが~!!!

この人は俺の彼女や

ないがな~!!

俺の大事なお客様なんやっ!!

お前ごとき汚らわしい

生き物が触れてええ存在

やないねんっ!!

死人でも尿瓶でもかまわん

粉々に砕いたるっ!

往生せいこのボケッ!!!」

最後は転がりまわるヨシオに

右下段回し蹴りを喰らわせると

本当に粉々になるように

ヨシオはその場から消え去った。

『きっ・・

きばや・・・し・・・くん・・

ひ・・・ひどい・・』

哀れな捨てセリフを残しながら

消え去って行った俺の元高校の

古典の教師ではあったが

死体のくせに俺の大事なお客様に

手を出したのは許すまじ行為であったため

同情の余地は無かった。

「何がひどいやねん・・」

消え去ったヨシオを見下ろしながら

呟いた俺は冷静に戻ると陽子さんの

方に視線を向ける。

陽子さんは俺とヨシオの戯れを

見ていたようだがヨシオが消えると

「ヒデ君ごめんなさい・・・

ありがとう・・・」

と言いそのままうつ伏せに伏せて

寝たような落ちたような感じで

意識を失った。

今日1日陽子さんにとっても

凄くハードな1日であったと思う。

その最後がヨシオとの

この世の者ではない者との

あのようなハードなセックスであったの

だから体力的にも精神的にも限界で

あったのだと思う。

俺は陽子さんに布団を被せると

【またバイトの日連絡します。

今日は守れずにすみませんでした。

もし何かあればすぐに連絡下さい。

俺に出来ることは何でもしますから】

と置手紙をして陽子さんの部屋から

立ち去った。

とりあえず・・・

眠るまでは一緒に居るという約束は

果たしたんやけどな・・・・

もっと・・・

もっと強くならなきゃ俺はアカン・・・

そう思いながら疲労感で一杯の

身体を引き連りながら自宅まで徒歩で帰宅した。

⦅扉シリーズ 第2.8章 ロビンフッド13 終わり⦆



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⦅ロビンフッド編 終わり⦆
プロフィール

千景

Author:千景
私は他の一夜限りの思い出話という官能小説を今も書き続けております。今回はホラー小説扉筆者の冨田さんより扉の官能部分に当てはまるシーンの描写のご依頼があり引き受けた次第でございます。本編のイメージを壊さないよう精一杯書かせて頂きます。

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